ほけん12月号
~ほけんだより 12月号~
これからの時期は11月保健だよりでもお伝えしたインフルエンザやRSウイルスに加え、胃腸炎も流行してきます。感染力が強く集団感染に繋がる事もあり、自宅でも吐物や便の処理方法には注意していただく必要があります。
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<感染性胃腸炎について>
ウイルス性と細菌性があり、この季節はノロ、ロタなどのウイルス性胃腸炎が特に流行します。病院でこれらが検査陰性であれば感染性胃腸炎ではない、というわけではありません!病院では検査しない、様々なウイルスや細菌の感染性胃腸炎があります。下痢などの症状があり、医師から『お腹の風邪』と診断されることがありますが、これも感染性胃腸炎になります。
ウイルス性胃腸炎は乾燥に強く、便や吐物が付着したものは感染力を持ち続けるため、ウイルスに汚染されたものは確実に消毒することが重要です。
■ノロウイルス
牡蠣が旬の11月頃から患者が増え、感染力がとても強く激しい嘔吐が続きます。
下痢は比較的軽めの場合も多く、発熱は38.0度程度か、ないこともあります。
■ロタウイルス
乳幼児の感染・発症率が高い胃腸炎です。激しい下痢で便の色が白っぽくなり、酸っぱいにおいが特徴です。症状はノロウイルスよりも長く続きます。
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★どちらのウイルスもアルコール消毒剤に抵抗力があり、確実に消毒しないと感染力を持ち続けます。汚染された部位の消毒は次亜塩素酸ナトリウム(市販の家庭用塩素系漂白剤)が有効です。(使用する際はしっかり換気してください)
ロタウイルスは高温に対する抵抗力があるとされていますが、ノロウイルスは熱に弱いとされているため熱湯消毒も有効です。
※胃腸炎により汚染された衣類は消毒してから洗濯機を利用してください。他の衣類とは別に選択した方が良いです。
★汚染された部位から周囲3mほどは飛沫するため消毒が必要です(空気中にも飛散するため注意です)
★抗生物質は効果がなく特効薬はないため、ウイルスを出し切ってしまうことが大事です。
★流水・石鹸、うがいをしっかりして予防しましょう。
★子どもは特に脱水を起こしやすいため、水分がとれない・尿がでない・ぐったりした様子などがあればすぐ受診しましょう。
〈ウイルス性胃腸炎と診断された場合の登園目安は、医師による許可が出て、登園許可書を持参して登園して頂く必要があります。〉
〈保育園で嘔吐や便で汚染された衣服は、保育園での感染拡大予防のため、洗わずにそのまま返却させていただきます。ご協力をお願いします〉
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〈内科健診を終えて〉
11月20日の内科健診はみんな頑張って行うことができていました。
医師から多くの園児さんが言われていたのは“皮膚の乾燥”です。医師からは1日2~3回(朝と夕晩)の保湿を行う事がいいと言われています。乾燥による痒みや、アトピー性皮膚炎の予防・治療には乳幼児期からの保湿が重要とされています。